鶏のっけ御飯 〜私のカオマンガイ〜
タイで御飯を食べる時は、可能な限り調理場の近くに陣取って、
瞬きするのも惜しんで観察。
あまりにも熱心に見てるものだから、
見たければもっとこっちに来れば?と声をかけてもらったり、
幸運に恵まれれば、レシピやコツを教えてもらえることもあります。
だから食事はいつも、邪魔になる忙しい時間を外します。
人気店でも、独特ののんびりした空気が流れていて、
運が良ければ、私の憧れ「まかない」に遭遇できることも。
今日はタイ料理の定番中の定番、カオマンガイ。
茹でた鶏肉をスープで炊いた御飯に乗っけて、
タレをかけながらいただく料理です。
タイではカオマンガイという名前ですが、
似た料理は東南アジア各地にあって、
チキンライス、海南鶏飯などと呼ばれたりもしています。
本当は鶏を丸ごと茹でるのですが、
巨大な鍋が必要なのと、量が多すぎるので、
私は小さくて扱いやすく、安価ながら、
骨からも皮からも美味しい出汁が出て、
肉自体にも味わいのある、骨付きの脚の一部分、
アメリカではドラムスティックと呼ばれる部位を使います。
小鉢に入っているのは、キッチンバサミで切り取った皮の厚い部分と脂肪。
これは茹で汁の濁りの原因になるので取り除きますが、
御飯を炊く時に使うので大事にとっておきます。
ネギの青い部分とタイの生姜(日本の生姜とは別物だけど代用可)を入れて、
沸騰するまでは強火、沸騰したら弱火にして、
アクを取りながら蓋をして一時間茹でます。
横に一本だけ別鍋に入っているドラムスティックは、
王様の同じ釜の飯。
このお鍋は、私がお正月に黒豆を煮ている鍋なので、
黒く見えますが、スープは濁りなく透明に仕上がっています。
煮立たせずゆっくり茹でないと、濁ったスープになっちゃいます。
ここで今日の仕事はおしまい。
粗熱が取れたら、明日まで冷蔵庫で待機させておきます。
すぐに食べてもいいんだけど、今日と明日じゃ別物なんだよね。
だから待つ。
翌日。。。。
今日はカオマンガイだと思うと、それだけで心が踊るアタシ。
でも、道のりは結構遠いのだ。
まずはもう一人、心が踊っているバーテンダーに、
カオマンガイになくてはならにタレ作りを依頼。
十分に脂が出たら、温度を下げて刻んだニンニクを投入。
ゆっくり温度を上げながら、きつね色にします。
キッチン周りは大惨事。
そんな時、私はコレ↑使ってます。
メッシュの蓋。水蒸気は通すけど油は通さない。
完璧では無いけど、かなりマシです。
先ほど焦がしたニンニク、香菜の根を包丁でシゴいて乗せます。
準備完了。後は炊くのみ。
炊いている間に、付け合わせのライムサラダを作ります。
ナンプラー、砂糖、ライム果汁、ゴマで合えるだけ。
同時にスープも作ります。
サイコロに切った大根を柔らかく煮込みます。
スープはタイでカオマンガイを頼めば必ず付いて来ます。
具材は大根ではなく冬瓜ですが。
そうこうしているうちに、やっとやっとゴールにたどり着きました。
ライムサラダ
大根のスープ
昨日から待機させておいた鶏肉は、
簡単に手でホロホロと骨が外せます。
美味しく炊けた御飯に鶏肉を添えて、タレをかけながらいただきます。
カオマンガイは専門店のお料理です。
タイではその道一筋のカオマンガイ屋さんが凌ぎを削っています。
それを家庭で出来る限り本物に近付けようとすれば、
工夫もしなくちゃならないし、手間も相当かかります。
よって、カオマンガイを食することは、我が家のイベント。
二日間ワクワクが続く、最高にハッピーなイベントなのです



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by somsom025
| 2014-08-26 07:50
| おうちごはん